2006年02月15日
【写真】インド・サトナ→カジュラホ「ベリーグッド・バス2」
吾輩は出発までの時間をアイスクリームを食べて過ごしました。なあ〜に、バスの窓の下にやって来たアイスクリーム売りの兄ちゃんに手を伸ばして買ったのです。5ルピー也。約13円。カジュラホ行きのバスの車内にはどんどん乗客が増えてきていて、下手に席を開けたりすると手抜かりないインドカレー人に席をぶん取られる心配がありました。そのため、出発時間までは席から動かない範囲でできることに限られていたのです・・・たとえばこのアイスクリームでお腹を下してもトイレには行けないということなのです・・・このプレッシャーがまたインドなのでした・・・_| ̄|○

発車時間を15分ほど過ぎてから、運転手がやって来て運転席につきました。まったくインドカレー人はどこでも誰でも時間を守らないのですね。しかしこの運ちゃん、この道数十年と言いたそうに自信満々の表情&態度のヴェテランのようで、これから5時間生命を預ける身としては、ひとまず安心しても良いのかなと思いました。もっともダチョウのような頭の具合だけで判断しては、インドカレー人は案外年齢が若かったりするのですが・・・
ともかく、この運ちゃんには「助手」のような若者が4人も付いていたのです。最初、乗客だと思ったのですが、運ちゃんに指示を受けていて、バスのいろいろな所を点検していました。おお!始業前点検だ!意外に「仕事キッチリ」ではないか! ちなみに吾輩が免許を取ったときは「運行前点検」と呼んでいた。このとき、吾輩は運行前点検とは「紙があるか水が流れるか」のことだと思っていた。なぜなら「雲古前点検」・・・余談(≧∇≦)
それにしても助手が4人とは!日本の一流大学の教授でも4人の助手なんて使ってないんだぞ!
運転手が現れてからさらに15分ほど経って、つまり出発時刻はすでに30分も過ぎているのですが、その頃、運ちゃんは4人の助手全員に指示を出しました。4人の若者はバスを降りて、後ろの方へ走っていきました。・・・何しに行ったのだ?
すると、バスがゆっくりと前に動き出しました。しかし、エンジンはかかっていません。なんだこりゃ?とキツネにつままれたような気分でいると、運ちゃんは大きく振りかぶってギヤを入れました。すると、エンジンがブォ〜ン!ブォ〜ン!と凄い音を立てて動き始めました。ブォ〜ン!ブォ〜ン!ブォ〜〜〜〜ン!とひとしきりふかした後、バスは音の割には非常にゆっくりと走り出し、バスターミナルを後にしました。
・・・これって、もしかして「押しがけ」やん・・・。セルモーター付いてないんかいな・・・途中で停まったらどないすんねん・・・助手は乗ってきてないし・・・今度は客がバスを押すんか?・・・_| ̄|○

それでもしばらく1kmほど走りました。ブォ〜ン!ブォ〜ン!ブォ〜〜〜〜ン!という音の割にはぜんぜんスピードが出ませんでした。子どもが走って飛び乗れるほど。つまりせいぜい時速20km?
突然、バスが左側に傾き、ごつごつする衝撃が床からお尻に伝わってきました。バスは路肩へ寄って停まりました。運ちゃんは首を振りつつ、外へ出て行きました。なんだなんだ?それから5分経っても戻って来ないので、吾輩、バスを降りてみると・・・。左前のタイヤがパンクしているのでした。最寄りの自動車修理工を呼んできたようで、修理が始まりました。吾輩はしげしげとバスの正面を観察しました。バスの顔には、いろいろとぶつかったような跡が生々しく付いていました。そしてヘッドランプは丸めた新聞紙で支えられているのでした・・・_| ̄|○

やれやれ、フツーに走って5時間かかるところが、出発前に30分遅れ、20kmの速度で1km走ったところでパンクして修理。すでに1時間以上が経過しています。この先が思いやられます。カジュラホまでは200kmほどあるのですが、単純に計算すると速度20kmだと10時間かかります。吾輩は腹をくくり、運命をこのバスとダチョウみたいな頭をしたヴェテラン運ちゃんに任せました。いつパンクの修理が終わるのかなあ・・・。
あ、どこかからタイヤを転がしてきたぞ。タイヤ交換するんだ。それにしても町だったからよかったものの、何もない田舎だったらどうするところだったんだろう・・・。日が沈んだらインドの田舎は真っ暗だぞ。ヘッドランプはちゃんと点灯するのかなあ・・・。心配事は次から次へと泉のように湧き出てくるのでした・・・_| ̄|○
★★★(≧∇≦)ぶぁっはっはっ星人の「大宇宙の中の小さなお店」★★★
★★★
★★★
★★★
★★★
-----
EXCERPT:
Posted by Rich at 08:35│Comments(0)
│インド
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。